
パータ・シューとは、バター・水・小麦粉・卵で作る生地で、シュークリームやエクレアの土台になる半製品です。日本では「シュー生地」とも呼ばれます。この記事では、パータ・シューの意味や名前の由来、膨らむしくみ、現場でのアレンジや扱い方のコツまで、製菓の基礎知識としてわかりやすく解説します。
パータ・シューとは、バター・水・小麦粉・卵を混ぜて作る、シュークリームなどの土台になる生地です。
パータ・シュー【仏:pâte à choux】は、フランス語で「シュー生地」を意味する言葉です。単体で仕上がる菓子ではなく、シュークリームやエクレアなどさまざまな菓子のベースとなる半製品として扱われます。生地を丸く絞って焼くと内部が空洞になり、そこにクリームなどを詰めて仕上げるのが特徴です。
パータ・シューの「シュー(choux)」は、フランス語でキャベツを意味します。丸く絞って焼いた生地の表面が、結球したキャベツのように見えることが名前の由来とされています。
由来には諸説がありますが、16世紀にイタリアからフランスへ伝わった製法がもとになったという説が知られています。カトリーヌ・ド・メディシスに随行した料理人が原型を伝えたとされ、その後17〜19世紀にかけてフランスの菓子職人たちが改良を重ね、現在のようなパータ・シューの形になったといわれています。
パータ・シューは、ベーキングパウダーやドライイーストのような膨張剤を使わずに膨らむ生地です。生地に含まれる水分が加熱で水蒸気になり、その蒸気の圧力で内部が押し広げられることで膨らみます。同時に、小麦粉のでん粉が糊化し、卵のたんぱく質が加熱で固まることで生地の外側に骨格ができ、膨らんだ形を保持します。この骨格ができあがる前に温度が下がると、蒸気の圧力を支えきれずに生地がしぼんでしまうため、焼成中は温度を一定に保つことが重要とされています。
現場では、焼成中にオーブンを開けると生地がしぼんでしまうため、割れ目の奥までしっかり焼き色がつくまで開けずに焼き切ることが基本のコツとされています。また、卵が冷たいままだと生地の温度が下がって固くなり、膨らみが悪くなるため、卵は室温に戻してから加えるのが扱いのポイントです。表面に卵液(ドリュール)を薄く塗ってから焼くと、艶やかで均一な焼き色に仕上がります。
パータ・シューは、シュークリームだけでなく幅広い菓子の土台として使われています。
シュークリーム、エクレア
小さく絞って焼く一口サイズのシューケット
輪状に絞って作るパリ・ブレスト
チーズを混ぜて甘くせずに焼くグジェール
はい、同じものを指します。パータ・シューはフランス語の呼び方で、日本の製菓現場では「シュー生地」と呼ばれることが多く、どちらもシュークリームなどの土台になる生地を指します。
焼成中にオーブンを開けてしまい温度が下がって生地がしぼんでしまうこと、卵が冷たいまま加えて生地の温度が下がり膨らみが悪くなること、表面に焼き色がついても内部まで火が通っていない生焼けの状態で取り出してしまうことが、主な失敗の原因です。
膨らみが不十分だったシュー生地も、捨てずに活用できます。バターや砂糖、アーモンドプードルを混ぜて焼き直すダマンドシューや、薄く切って焼くシューラスク、スプーンですくって油で揚げるドーナッツなど、リメイクレシピとして再利用する方法があります。
小麦粉の代わりに米粉を使い、グルテンフリーのシュー生地を作ることもできます。米粉は種類やメーカーによって吸水量が異なり膨らみ方に差が出やすいため、レシピで指定された米粉を使い、配合や焼成温度を調整しながら試すのが基本です。
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