
糖度計とは、糖分やシロップの濃度を数値化して測る器具です。屈折計とボーメ計(比重計)の2タイプがあり、それぞれBrix度・ボーメ度という単位で濃度を表します。ジャムや飴、シロップ漬けなど、仕上がりの濃度を見た目や勘に頼らず管理したい場面で使われます。この記事では種類ごとの違いと選び方、現場でのお手入れ・校正のコツを解説します。
糖度計とは、液体に溶けている糖分などの濃度を数値化して測定する器具です。
糖度計の値は主にBrix度(ブリックス度)という単位で表されます。果汁のように糖分がほとんどを占める液体では、Brix値はほぼそのまま糖度とみなせます。一方でジャムやソースのように糖以外の成分も多い液体では、Brix値は「糖度」というより「濃度」の目安として扱います。もう一つの代表的な方式がボーメ計【仏:Baumé】で、液体の比重をもとにボーメ度という単位で濃度を示します。
屈折計:光の屈折率を利用してBrix度を測定する方式。アナログ式(目盛りを自分で読む)とデジタル式(数値が自動表示される)があります
ボーメ計:液体に浮かべて沈み具合(比重)からボーメ度を読み取る方式。屈折計より高濃度域まで対応できます
個人店・小ロットで使うならアナログ屈折計でも十分ですが、温度差による誤差が気になる場合はATC(自動温度補正)付きのデジタル屈折計が扱いやすいです。毎日大量に計測する現場や、水飴・はちみつなど高濃度のシロップを扱う場合は、再現性が高く高濃度域まで測れる機種を選ぶと安心です。
屈折計は果汁やシロップ、ジャムの絞り汁のような透明に近い少量の液体に向いています。ボーメ計は容器に沈めて使うため、幅広い濃度・粘度の液体に対応できる一方、少量しか用意できない試料には不向きです。
屈折計は、プリズム面に試料を1〜2滴垂らして採光板を閉じ、明るい方向を向いて目盛りを読みます(デジタル式は測定ボタンを押すだけです)。ボーメ計はメスシリンダーなどに試料を入れて静かに浮かべ、液面と目盛りが重なる位置を読み取ります。
糖度計は、ジャムやシロップ漬け、飴・水飴など、仕上がりの糖度・濃度を安定させたい工程で使われます。見た目や煮詰め時間だけに頼らず数値で管理することで、ロットごとの品質のばらつきを抑えられます。
一方で現場では扱い方につまずきやすいポイントもあります。屈折計は使用を重ねるうちに誤差が出やすいため、蒸留水を垂らしてゼロ点を0度に合わせる校正を1週間に1回程度行うのが目安です。プリズム面や採光板が油分などで汚れていると境界線が不鮮明になるため、やわらかい布で拭き取ります。防水仕様ではない機種が多く、直接水道水で洗うのは避けます。また、数値は測定温度によって変わるため、標準は20℃基準で考え、ATCが無い機種では温度換算表を使って補正します。Brix度とボーメ度は換算表はあるものの同じものではないため、指示書に記載されている単位がどちらかを必ず確認してから使うことが大切です。
糖度計は糖分などの濃度を測る器具の総称で、光の屈折率を利用する屈折計と、液体の比重を利用するボーメ計(比重計)に大きく分かれます。屈折計はBrix度、ボーメ計はボーメ度という単位で表示し、対応できる濃度域や使い勝手が異なります。
果汁のように糖分が主成分の液体ではBrix値をほぼ糖度とみなせますが、ジャムやソースのように糖以外の成分を含む液体では、Brix値は糖分以外も含めた「濃度」の目安として扱うのが適切です。
屈折計は使用による誤差が生じやすいため、蒸留水でのゼロ点校正を1週間に1回程度行うのが目安です。毎日使う現場では、使用のたびに確認しておくとより安心です。

執筆者 森岡千明|株式会社スナックミー パティシエ・商品開発
大阪のデザート専門店や東京の三ツ星レストラン、ケーキ店などでパティシエとして経験を積んだのち、株式会社スナックミーへ入社。商品開発職を経て、現在はカスタマーサポートを担当。商品開発で培った経験をもとに、お客さま一人ひとりの声にていねいに向き合いながら、福利厚生向け置き菓子の魅力や「おやつ時間」の楽しみ方を伝えるコンテンツ制作にも携わる。好きなおやつは『さつまいもチップス』と『サクほろ 濃厚ココアクッキー』。
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