くるみパンがお皿やグリルの上に置かれているテーブル

中種法とは?やり方とコツをわかりやすく解説 

中種法は、パン作りにおける二段階仕込みの製法です。ふわしっとりした食感と日持ちのよさを出せる一方、工程と時間が増えるため管理のコツが必要になります。この記事では基本の手順・失敗しないポイント・使いどころまで整理します。

中種法とは

中種法とは、粉の一部を先に発酵させた「中種」を作り、これに残りの材料を加えて本生地にする二段階仕込みの製パン法です。
「中種法」は、使用する小麦粉の一部(一般的に50〜70%程度)とイースト、水だけを先に混ぜ合わせ、発酵・熟成させた「中種」を作るところから始まります。この中種が十分に発酵したあと、残りの粉・砂糖・塩・油脂・卵などの副材料を加えてもう一度こね上げ、一次発酵・成形・二次発酵・焼成という通常の工程に進みます。全材料を一度に混ぜるストレート法と対になる製法で、発酵種法の一種に位置づけられます。

中種法の手順とコツ

基本の手順

中種法はおおまかに次の順序で進みます。まず粉の50〜70%・水・イーストを混ぜて軽くこね、生地をひとまとめにした「中種」を仕込みます。この中種を常温(20〜25℃)で発酵させ、体積が2〜2.5倍になるまで置きます。発酵が進んだ中種に、油脂以外の残りの材料を加えて本ごねを行い、一次発酵・分割・成形・二次発酵・焼成という工程へ続きます。

押さえておきたいコツ

中種を2回に分けてこねることで、小麦のグルテンがより強く形成され、ボリュームのあるパンに仕上がります。発酵時間が長いぶん粉が水をよく吸収するため、しっとりやわらかい食感と保水性が生まれ、老化が遅く日持ちしやすくなる点も特徴です。家庭で扱う場合は、中種の比率を粉量の40〜50%程度にすると発酵の進み方が安定し、扱いやすくなります。中種の発酵完了の見極めは、透明な容器に入れて体積の変化を目で確認するとわかりやすくなります。

中種法の使う場面・使いどころ

中種法は、山型食パンや角型食パンをはじめ、バターロール、あんぱん・クリームパンなどの菓子パン、ハンバーガーバンズのように、ボリューム感とやわらかさを重視するパンに向いた製法です。老化が遅く日持ちしやすいという特性から、量産のパン工場や食パン専門店など、時間をかけてでも品質を安定させたい現場でよく採用されています。

一方でつまずきやすいのは、工程と時間が増えることそのものです。中種の発酵だけで常温2〜3時間かかるため、ストレート法に比べて焼き上がりまでの合計時間が大幅に長くなり、仕込みのタイミング管理が難しくなります。また、中種法は風味がストレート法よりやや控えめになりやすく、食感が軽くなりすぎることもあるため、粉の種類・水分量・油脂の配合、こねる順序や温度まで含めて調整することが安定した仕上がりの鍵になります。

中種法に関するよくある質問

中種法とストレート法の違いは何ですか?

ストレート法は全材料を一度にミキシングして生地を作る製法です。中種法は粉の一部を先に発酵させてから残りを混ぜる二段階仕込みのため、時間はかかりますがボリュームとしっとり感、日持ちのよさに優れます。

中種法にはどんなデメリットがありますか?

工程と発酵時間が増える分、仕込みから焼き上がりまでの時間がストレート法より長くなります。また風味がやや控えめになりやすく、食感が軽くなりすぎる場合もある点がデメリットです。

家庭で中種法を試すときのポイントは何ですか?

中種の比率を粉量の40〜50%程度にすると発酵の進み方が安定し、扱いやすくなります。中種を透明な容器で発酵させ、体積が2〜2.5倍になったタイミングを目安に本ごねへ進むとよいでしょう。

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執筆者「森岡千明」の顔写真

執筆者 森岡千明|株式会社スナックミー パティシエ・商品開発

大阪のデザート専門店や東京の三ツ星レストラン、ケーキ店などでパティシエとして経験を積んだのち、株式会社スナックミーへ入社。商品開発職を経て、現在はカスタマーサポートを担当。商品開発で培った経験をもとに、お客さま一人ひとりの声にていねいに向き合いながら、福利厚生向け置き菓子の魅力や「おやつ時間」の楽しみ方を伝えるコンテンツ制作にも携わる。好きなおやつは『さつまいもチップス』と『サクほろ 濃厚ココアクッキー』。

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