
食品衛生責任者とは、飲食店や菓子製造業など食品を扱う施設に配置が義務づけられている、衛生管理担当の資格です。都道府県等が行う講習会で取得でき、栄養士や調理師などの有資格者は講習が免除されます。この記事では、菓子製造業における役割と、現場でつまずきやすいポイントを解説します。
食品衛生責任者とは、食品を扱う施設ごとに配置が義務づけられた、衛生管理の責任を担う資格者です。
食品衛生法に基づき、飲食店営業や菓子製造業など許可・届出が必要な営業を行う場合、施設(店舗・工場)ごとに1名を選任することが義務付けられています。役割は、その施設における衛生管理全般・従業員への衛生教育・従事者の健康管理です。栄養士、調理師、製菓衛生師などの資格を持つ人は自動的に該当し、それ以外の人は都道府県知事等が実施する講習会の受講によって取得します。
栄養士・調理師・製菓衛生師など特定の資格を持つ人は、講習を受けなくても食品衛生責任者になれます。それ以外の人は、都道府県等が実施する食品衛生責任者養成講習会を受講します。講習時間は6時間程度(食品衛生学・公衆衛生学・食品衛生法の科目とテストを含む)で1日で完結し、受講料は地域によって差はあるものの1万円前後が目安です。
菓子製造業も許可対象の業種であり、施設ごとに1名の選任が必要です。複数の施設を1人が兼任することは原則認められていません。ただし施設が隣接しているなど、保健所が支障なしと判断した場合に限り、例外的に兼任が認められることがあります。
食品衛生責任者そのものに有効期限はなく、更新試験もありません。ただし、資格取得後は概ね3年ごとに実施される実務講習会を受講し、食品衛生に関する知見を最新の状態に保つことが求められます。勤務先の管轄保健所の案内を確認しておくと安心です。
※ 実務講習会の周期・運用は自治体により異なります。
菓子製造業の許可を取得する際は、施設内に食品衛生責任者の氏名を掲示する必要があります。日々の実務としては、手洗い・アルコール消毒・清掃記録といった衛生管理の統括、従業員への衛生教育、体調不良者が出た際の報告体制づくりなどを担います。
現場でよくあるつまずきは、有資格者が退職・異動した際に後任の選任が漏れてしまうケースです。施設には常に選任者を置く必要があるため、あらかじめ複数名に講習を受けさせておくと空白期間を防げます。また、3年ごとの実務講習会の案内を見落とし、更新のタイミングを逃してしまう例もあるため、受講履歴を施設側で管理しておくと安心です。
はい、応募できるケースが一般的です。求人票で「必須」「歓迎」と書かれていても、実際は「入社後に取得可」としている職場が多く、未取得のまま選考を受けられます。応募前に「資格取得支援の有無」「入社後いつまでに取得すればよいか」を求人票や面接で確認しておくと安心です。
栄養士・調理師などの有資格者は講習が免除されます。それ以外の人は都道府県等が実施する養成講習会(6時間程度、受講料は地域により1万円前後)を受講して取得します。
食品衛生責任者は都道府県の講習で誰でも取得でき、施設ごとの衛生管理を担う資格です。一方、食品衛生管理者は添加物製造など特定業種で必須となる、より専門性の高い資格で、養成施設の卒業や国家資格保持などの要件があります。名称は似ていますが別の制度です。

執筆者 森岡千明|株式会社スナックミー パティシエ・商品開発
大阪のデザート専門店や東京の三ツ星レストラン、ケーキ店などでパティシエとして経験を積んだのち、株式会社スナックミーへ入社。商品開発職を経て、現在はカスタマーサポートを担当。商品開発で培った経験をもとに、お客さま一人ひとりの声にていねいに向き合いながら、福利厚生向け置き菓子の魅力や「おやつ時間」の楽しみ方を伝えるコンテンツ制作にも携わる。好きなおやつは『さつまいもチップス』と『サクほろ 濃厚ココアクッキー』。
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